FXカリスマ本レビュー・感想『マーケットの魔術師 − 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』

『マーケットの魔術師 − 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』

『マーケットの魔術師 − 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』は株でもFXでも先物でも 投資を志す者が読んでいないなんてモグリと言ってもいいような投資の名著中の名著です。

『マーケットの魔術師 − 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』は 著者のジャック・D. シュワッガーが今や伝説とも言えるアメリカのトップトレーダー 『Market Wizards』(マーケットの魔術師)たち16人とトレーダーの研究を続けている心理学者1人に インタビューをし、その成功の秘訣を書き記したものです。

そのシュワッガーがインタビューを試みたトップトレーダーたちのメンツがすごい! マイケル・マーカス、リチャード・デニス、 トム・ボールドウィン、ブルース・コフナー、 ウィリアム・オ ニール(『オニールの成長株発掘法』の著者)、ポール・チューダー・ジョーンズ、 エド・スィコータ、ジェームス・ロジャーズ(『カウンターゲーム』の序文の著者)、 マーティン・シュワルツ(『ピット・ブル』の著者)ら、 トレード界の「ドリームチーム」とも言うべき、神トレーダーたちが勢ぞろいしています。 『マーケットの魔術師 − 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』を読まずして 投資をすることなかれと現役トレーダーたちが口をそろえるのも納得のメンバーです。

ただ勘違いしないで欲しいのが『マーケットの魔術師 − 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』は 具体的なテクニカルやファンダメンタルの手法はほとんど書かれていません。当然のことながら 本物のトレーダーほど自分の手法は絶対に明かさないのです。(つまり巷で情報商材で自分の手法を 売っている奴らは全部偽物と考えていいでしょう。)

しかし彼らマーケットの魔術師たちがどのような経緯で今の成功をつかんだのか、 普段どのようなことを考えて、何に注意してトレードしているのか、そして成功をつかむまでに 死ぬほど苦労して今現在も研究をし続けていることが良く分かります。むしろそこに本当の マーケットの魔術師たちの成功の秘訣があるのです。

成功したトレーダーたちの話を聞いていると彼らの自己コントロール力の高さに目を見張ります。 そして恐ろしいまでに勉強熱心です。ノリや運で勝っている人なんて誰もいない。自分なりの手法を 試行錯誤してようやく勝てるようになっています。しかもその手法もマーケットの変化に合わせて 日々進化させているのです。

そして次にマーケットの魔術師たちのインタビューで驚くのは何度か破産している人が多いことです。 しかし彼らが他のトレーダーと違うのはその失敗を糧にしていることです。その失敗がなぜ起きたのか、 しっかりと分析して次の糧にしているのです。マーケットの魔術師たちは転んでもただでは起きないのです。

マーケットの魔術師たちは恐ろしく記憶力が良い人が多いですね。 。「最初のトレードは?」「良かったトレードは?」「最悪のトレードは?」などと聞かれると いつ、どの銘柄を、どのぐらい買ったのかなどをスラスラ答えています。これは自分の成功トレードも 失敗トレードも後から研究しているせいなのかもしれません。すべてのトレードをやりっぱなしにせずに しっかりと復習しているのです。

『マーケットの魔術師 − 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』を読んだ最初の感想は、 「ああ、こんな奴らと同じ土俵で戦ってたら勝てないはずだよな。」というものでした。 彼らは才能に満ち溢れているだけではなく、我々の何十倍も何百倍も努力し、トレードに情熱を ささげているのです。トレードで勝つのは甘くないというのを嫌ってほど分からせてくれます。

と同時にマーケット、トレードの魅力がこれほどまでに生き生きと書かれている本はありません。 もう読んだ直後からトレードしたくてうずうずするようなエキサイティングな本です。 インタビューを通して彼らのトレードを追体験するのは非常に貴重な体験です。

FXマーケットでは素人も魔術師も同じ土俵で戦うことになります。FX初心者だからって だれも手加減なんてしてくれません。確かにちょっとこの本は高いですが、決して損な買い物ではないでしょう。 『マーケットの魔術師 − 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』はFXトレーダーも必読の本です。


inserted by FC2 system